愛媛県議会議員 菊池伸英 Official Site

活動と実績

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児童相談所と愛媛県警察の情報全件共有で、児童虐待ゼロ!

これまで国は、児童福祉法、そして児童虐待防止法を制定し、幾度も法改正を重ねながら、多くの予算、人員を投じ、児童虐待への対策を講じてきました。それでも減らない虐待の現実と、さらに悲しい結末として報じられる虐待死の事件の数々。これらの痛ましい事件報道を受け、虐待通告の義務は、今では多くの国民の共通認識となり、通告を受けた児童相談所は、ただちに家庭訪問による安全確認を行うなど、虐待の早期発見、早期解消に日夜努めていますが、残念ながら、虐待という人権侵害は、今、この瞬間も、日本の、いえ、世界中のどこかで起こっています。

 

平成30年8月31日の児童虐待に関する新聞報道によりますと、児童相談所に寄せられる児童虐待事案について、すべての情報を警察と共有する自治体(政令市など除く)は計8府県に上り、11道県が情報の「全件共有」に前向きか検討中であると報じられています。これは、3月の東京都目黒区の事件を受け、加速している動きだと論じられています。

平成29年度に全国の児童相談所が対応した児童虐待の件数は、13万3,778件で、前年度より1万1,203件(9・1%)増え、過去最多を更新したということも、併せて報じられています。

 

愛媛県子育て支援課が作成の「平成29年度の県内における児童虐待の相談対応及び被措置児童等虐待の状況について」から把握できる対応件数は、29年度、児童相談所726件、市町580件、県計1,306件です。これを相談経路別で見ていきますと、児童相談所の対応件数726件のうち、警察等からの通告は331件で、全体の45.6%となっています。しかしながら、本県の資料の中から児童相談所から警察に提供された件数というものを読み取ることはできません。この情報提供についてですが、警察が先に把握した虐待の疑いがある事案は、児童虐待防止法に基づき、児童相談所に通告される一方で、児童相談所から警察への情報提供については、これを定めた法律がないため、各自治体の裁量に委ねられているのが実情です。

 

本県の状況につきましては、本年6月、知事に寄せられた提言に対する回答は次の通りです。

「本県では、県の担当課である子育て支援課と警察本部少年課との間で、相互に提供する情報の内容や提供する時期・方法等に関する確認書を締結し、児童に重大な危害が及ぶ恐れのある事案等については、速やかに警察に情報提供するとともに、情報提供後の対応や関連情報についても情報共有を図ることを徹底しており、今後とも引き続き、警察との緊密な連携の下、対応していきますので、御理解をお願いします。」

県の担当課である子育て支援課のこの回答によれば、「児童相談所」から警察に情報を全件共有していこうとする前向きな意思は、感じられません。だからこそ愛媛県には、チーム愛媛「えひめトップミーティング」等、県がリーダーシップを発揮してこの問題について、一刻も早く議論の緒に就いていただきたいと思います。

 

全件共有がなされることについて、厚生労働省は「警察との情報共有は、児童相談所と保護者との信頼関係を崩す恐れがある」という見解を示し、一部の専門家は、「警察が介入することで保護者の態度が硬化し、支援が途切れてしまうかもしれない。」や、「全件共有という事が意識されていることにより、虐待の見落としが起こりえる」という見方もあるようです。しかし、情報共有していれば防げた、というケースも発生しているという事も事実であります。

 

全件共有することが、全てを解決に導けるとは言えないまでも、子どもたちを救えるセーフティネットを広げるという意味において、取り組まない理由はないのではないでしょうか。

もはや、要否を検討する段階は過ぎ、方法の検討段階になっているのです。