愛媛県議会議員 菊池伸英 Official Site

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議会報告

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平成06年市議会報告 議会録

■質問者 きくち伸英
私は、自民党議員団の一員並びに松山市の若者を代表いたしまして、率直な疑問を質問に当てたいと思います。市長初め理事者、関係者の明快なる御答弁をよろしくお願いいたします。 まず初めに、児童の権利に関する条約についてお尋ねします。このたび、国会で児童の権利に関する条約の批准承認案が可決され、5月16日に公布、5月22日に効力を生じるようになりましたことは御案内のとおりであります。この条約は、子供の基本的人権を幅広く保障していこうとする目的で、1989年11月に国連で採択されたものです。今回の批准承認で我が国でも効力を生じるようになり、子供たちの人権尊重に対する関心が高まってくるものと思われます。そこで、特に学校教育とかかわりのある事項について考えてみます。世界の国々の中には、今日、なお子供たちが戦争、貧困、餓死などの困難な状況のもとに置かれ、満足な教育が受けられていません。幼い命が奪われたり、食糧不足で子供たちがやせ衰えている姿をテレビや新聞で目の当たりにし、心を傷つけている一人であります。国内においては、戦乱や餓死の心配はありませんが、大人の考え方から子供たちの自由が必要以上に制限されていることがあります。これは、子供たちを管理しなければという大人の考えが一つの要因になっているのではないかと思うのであります。21世紀に生きる、次代を担う子供たちには、自分で考え、行動できる主体性や調和のとれた豊かな心が備わらなければならないと思っております。そのためには、子供たちの人権が尊重され、自発性が尊重されることが大切であります。児童の権利に関する条約では、子供たちを権利を持つ主体としてとらえ、大人の子供に対する見方を変えることの大切さを強調しているようであります。ともかくも、学校教育においては、この条約の趣旨を生かされることが、子供たちの伸びやかな成長を実現することになると信じております。しかし、本条約における子供たちの権利や自由は、無意図的に認めることではなく、公共の福祉の範囲等、制約を受けることは明らかであると思うのであります。 そこで、児童の権利に関する条約の趣旨を学校教育の中にどのように反映していくのか、以下数点についてお尋ねいたします。第1点は、児童の権利に関する条約の趣旨を学校教育において、子供たち及びその保護者に対し、どのようにして理解させようとしているのか。保護者を初め大人には、マスコミ報道等を通 じて児童の権利に関する条約が国会で批准されたことについては承知していると思いますが、本条約の趣旨について正しい理解が得られているかについては、疑問に思うものであります。そして、本条約の主体者である子供たちには、条約の趣旨や条約によってどのような権利が保障されているのかについての理解は余りなされてないのではないかと思います。そのことについては、今後、学校教育において取り組んでいかれると思いますが、その際、権利とともに義務を果 たすことの大切さであります。今日、権利ばかりを主張して義務を果たさないという風潮が強くなっていると言われており、義務を果 たすことの大切さについて学ばせることも必要ではないでしょうか。今後の学校教育における取り組みについて御所見をお聞かせください。第2点は、児童の権利に関する条約の趣旨を学校教育の中にどのように反映させていくかということについてであります。学校においては、子供一人一人の個性を大切にし、伸ばしていこうとする教育を目指して、先生方が努力されているとうかがっておりますし、私もその成果 を存じております。しかし、一部ではあると思いますが、残念なことに、新聞報道等によりますと、学校においていじめや校内暴力、教師による体罰等、子供の心を傷つけたり、人権が無視されるような出来事が依然として発生しております。児童の権利に関する条約の趣旨がすべての先生方に理解され、子供たちが幸せな学校生活が送れるようにするため、教育委員会は学校に対してどのような指導をしているのか。また、学校ではどのような対応が行われているのか、お聞かせ願います。児童の権利に関する条約の第12条から第16条に意見を表明する権利、表現の自由についての権利、思想、良心、宗教の自由についての権利、結杜及び集会の自由についての権利、干渉または攻撃に対する保護について定められております。これは、校則を否定するものではないと理解しております が、これらの条項を受けて学校の校則も見直すことが必要となるのではないでしょうか。また、見直すとすれば、どのような点に配慮すればよいのでしょうか。一部の方々の御意見の中には、校則を否定するかのような御意見があり、一抹の不安を感じておりますので、御所見をお伺いします。 次に、環境問題についてお伺いします。今日の環境問題は、オゾン層の破壊、熱帯林の減少など、地球的規模の環境から、都市化の進展に伴う交通 騒音や生活排水による水質汚濁などの身近な環境まで、複雑多様化の傾向にありますことは御案内のとおりであります。このような幅広い環境問題を視野に入れて、企業みずからが積極的に環境への悪影響を減らすために取り組むものとして、環境監査のシステムがあります。最近は、このシステムを導入する動きが国の内外を問わず活発になっておりますが、このことにより、今後、さらに環境が改善され保全されることを期待しているものであります。さて、本市は45万人を超える西瀬戸内海の中枢都市として発展を続け、温暖な気候や豊かな自然に恵まれた環境の中にあり、この恵まれた環境を保全し、「ゆとり、やすらぎ、うるおいのある」快適な都市づくりを推進しておられる田中市長さんの御努力に感謝を申し上げますとともに、微力ではありますが、協力してまいりたいとの気持ちを持っているものであります。このような状況の中で、本市の環境問題を考えてみますと、やはり瀬戸内海の環境を守ることの大切さと、そのために我が松山市が果 たす役割は大きいとの認識を持つものであります。瀬戸内海の汚れは、流れ込んでいる川の水が汚れているからであり、その汚れの原因は企業の事業活動や生活排水によるものと言われておりますが、中でも、近年は、生活に伴って家庭から排出されている水による汚れが大きく影響していると聞いております。この生活排水をきれいにする対策として、公共下水道の整備や、個人下水道とも言われ、し尿と生活雑排水を一緒に処理できる合併処理浄化槽の設置が望まれるわけでありますが、特に合併処理浄化槽は、公共下水道に比較して安いコストで短期間に設置でき、すぐにその効果 があらわれるなど、大きな利点を持っているのであります。 そこで、質問の第1点でありますが、合併処理浄化槽設置補助事業の今までの取り組み概要と今後の取り組み方針について、御所見をお伺いします。第2点は、市民の生活排水処理に対する意識啓発の問題についてであります。公共下水道や合併処理浄化槽が設置されていない、くみ取り便所やし尿だけを処理する単独浄化槽の家庭は、台所やふろ、洗濯などの生活雑排水がそのまま川に流れ込む、いわゆる垂れ流しの状況にあり、水質汚濁の原因になっているわけでありますが、洗剤は適量 にとか、汚れのひどい食器は紙でふき取ってから洗うとか、各家庭でできる対策もいろいろあると思います。このような生活排水の処理に対する市民の理解と協力を求める啓発活動は重要であると考えておりますが、今後の進め方をお示しください。 最後に、松山のお祭りについて触れてみたいと思います。松山の祭りは、大別 して、春、夏、秋祭りの3つに分けることができます。昭和42年の小天守閣落成を記念に、お城祭りと古い歴史を誇る道後温泉祭りを一本化して行われている松山春祭りは、総勢340名余りの大名行列や城山での野球拳大会、温泉踊りや長寿もちまきなど、春を彩 る多くの行事が繰り広げられています。また、昭和41年にスタートした夏祭りは、野球拳踊りを中心に、夜店、花火、ミュージックナイターなど、多くの人々が夏の夜を楽しみ、高知のよさこい祭り、徳島の阿波踊り、高松の高松祭りなどの、四国4大祭りの一つとしてにぎわいを見せております。 そこで、このにぎわいを見せております松山祭りについてお伺いいたします。第1点は、定着してまいりました松山祭りがより一層盛大にとり行われるために、ことしはどのような取り組みがなされているのか。第2点として、松山祭りは来年30周年を迎えると聞き及んでおりますが、新しい取り組みを持っておられるか、御所見をお伺いいたします。これら春、夏の祭りは、戦後、市民への統一した憩いの場の提供と観光客の誘致ということを目的としてスタートしたものとうかがっております。秋祭りは少し趣が変わり、米の豊作と神への感謝という、いわば信仰に根差したものであります。勇壮豪快な宮出しやみこしの鉢合わせは、いやが応にも祭り気分を盛り上げ、市域全体にわっしょい、わっしょいというかけ声が響き、ふるさと松山に育った人々の心にどれほど多くの安らぎを与えてくれたかしれません。私ども若い者にとっても、情熱とときめきを与えてくれたものでした。その秋祭りが、最近、徐々にさびれていく傾向にあるように思うのは私一人でしょうか。その要因の一つとして、祭り当日の10月7日が休みでなかったり、無関心層がふえ、地域の中にはかき手が不足しているという意見も聞かれます。そこで、第1に、地方祭の日を全市的に統一し、10月の第1か第2日曜日にしてはどうか。そして第2は、新居浜や西条の例にならい、市内各地区のみこしが一堂に集まり、秋祭りを市民全体のイベントとしてはどうでしょうか。私は、秋祭りこそ地域の生活文化を基礎として生まれたものであり、遠い祖先から受け継がれた伝統文化として継承していく必要があると思います。これを行政がリードすれば、政教分離といったようなややこしい問題が生じてくるのかもしれませんが、市民ともども伝統的な祭りとして、地域興しや村興しの一環として取り組まれることができないものでしょうか。ひとつ、市民各層がいろいろな機会を通 じて話し合うという車座の精神にのっとって御検討をいただきますよう心から要望いたしまして、私の質問を終わります。 どうもありがとうございました。

■答弁者 田中誠一市長
菊池議員に私からは、環境問題についてお答えします。 御案内のとおり、瀬戸内海は閉鎖性水域であるため、生活排水による水質の悪化が懸念される状況にありまして、公共下水道の整備や合併処理浄化槽の設置促進など、各種の浄化対策に取り組んでいるところであります。そこで、お尋ねの合併処理浄化槽の補助事業についてでありますが、平成4年度から開始いたしましたこの事業は、積極的なPR活動を展開した結果 、その性能が地域住民に高く評価され、昨年度は557基と全国でも5番目に多い補助実績を上げております。さらに、本年度からは大幅な補助単価の増額を行い、市民の負担軽減を図りましたので、今後は新築家屋はもとより既存の単独浄化槽の切りかえにも積極的に対応してまいりたいと存じております。 次に、市民の生活排水処理に対する啓発活動の今後の進め方についてでありますが、海や川の汚れの大部分は生活排水が原因でありますので、家庭に対する意識啓発が大変重要であると考えております。したがいまして、主婦を対象にした台所対策のPRや実践活動に対する支援など、積極的に啓発活動を展開してまいりたいと存じますので、御理解賜りたいと思います。 その他の質問につきましては、関係理事者から答弁を申し上げます。

■答弁者 商工観光部長 野村一弘
菊池議員さんに、松山祭りについてお答えいたします。初めに、今年の松山祭りの取り組みについてでございますが、野球拳踊り及び野球サンバなどのより充実を図るため、市民総参加の観点から、今回、特に野球拳踊りにつきましては、各企業、団体に強く働きかけた結果 、現在、既に昨年を8連上回る過去最高の50連、総勢約6,400人の参加が見込まれているところでございます。一方、野球サンバにおきましても、多くの外国の方々の参加を得て、より国際色豊かな大会になることが期待されているところでございます。また、本年は、御案内のとおり、道後温泉本館建設100周年に当たりますことから、新たに道後地区において野球サンバ大会の開催が計画されております。さらに、ミュージックナイターを初め堀之内公園を中心に実施されますこれら事業におきましても、従来の催し物に加え、二之丸史跡庭園でイベントの開催が検討されております。 次に、松山祭りが来年30周年という記念すべき年を迎えるに当たり、その取り組みについてのお尋ねでございますが、昭和41年に始まったこの松山祭りも、今や四国4大祭りの一つとして、すっかり定着を見て、年々盛大に開催されております。このことは、本市といたしましては、この祭りをより一層盛大に、市民はもとより観光客の誘致拡大に努めなければならないと考えております。そこで、松山祭り実行委員会の企画分科会におきまして、夏の風物詩として、大人から子供まで幅広く楽しんでいただくため、祭り空間全体のイメージアップを再考するとともに、記念事業にふさわしい新たな事業計画の検討に入っているところでございますので、よろしく御理解、御了承賜りますようお願い申し上げます。

■答弁者 教育総務部長 池田秀雄
菊池議員さんに、児童の権利に関する条約についてお答えをいたします。 まず、保護者や子供たちに児童の権利に関する条約の趣旨についてどのように理解を図るかということについてでありますが、議員さん申されますように、大人の中には子供を必要以上に大人の言いなりにしようとする傾向も見られます。そこで、大人の考えや希望をすべて押しつけるのではなく、子供を権利を持つ主体としてとらえ、子供一人一人の個性を大切にし、よいところを伸ばす個性重視の教育の必要性を強調し、本条約の趣旨を生かした教育のあり方の理解を図ることが大切であると考えております。方法につきましては、各学校でPTA活動や参観日等の機会を通 じ理解を図るようお願いしてまいりたいと存じます。子供たちに対しては、条約そのものを教えるというのではなく、子供の発達段階に応じ、本条約の趣旨を踏まえ、教育活動全体を通 じて基本的人権尊重の精神の徹底を図っていくことが大切であると考えております。また、子供たちに権利と義務を正しく理解させることは極めて重要であり、この点につきましては、これまでも道徳の時間を初めとして教育活動全体で取り組んでまいっておりますが、今後とも一層正しい理解が図られるように努めてまいりたいと考えております。 次に、児童の権利に関する条約の趣旨を学校教育に反映させることについてでありますが、先日、文部省からの児童の権利に関する条約に関する通 知を受けて、教育委員会といたしましては、条約の趣旨を踏まえ児童生徒の人権に配慮した教育の充実が各学校で図られるよう通 知したところであります。御案内のとおり、現在、学校教育においては個性を生かす教育つまり子供一人一人が個性を発揮しつつ生きることができる力を育てることを目指しております。このことは、児童の権利に関する条約の趣旨と軌を一にするものと考えております。また、いじめや体罰は、本条約の趣旨からいっても許されるべきものではないことは明らかであります。いじめの解消、体罰の厳禁等につきましては、従来から通 知を出したり、いじめ問題解消のための教師用手引き書を作成し先生方に配布したりするなど、学校に対して細かく指導を行っております。これらの指導に基づいて、学校におきましては研修会を実施し、子供一人一人の個性を大切にし伸ばそうとする教育のあり方についての研究を深め、実現に向けて努力しているところであります。今後においても、これまでの方針を推し進め、その充実を図るとともに、児童生徒会活動等、児童生徒の自治的な活動の場においても体験を通 して本条約の趣旨が生かされ、子供一人一人に浸透するよう支援していくなど、人権を尊重した教育の実現に努めてまいりたいと存じます。 次に、児童の権利に関する条約と校則についてでありますが、校則は、児童生徒が健全な学校生活を営み、よりよく成長発達していくためのものであり、必要なものと考えております。先日の文部省からの通 知の中でも、学校においては、その教育目的を達成するために必要な合理的範囲内で、児童生徒に対し指導や指示を行い、また、校則を定めることができるものであるとしております。さらに、意見を表明する権利については、児童の意見が、その年齢や発達の度合いによって考慮されるという考え方であり、必ず反映されるということを求めているものではないとしております。これらのことから、校則は、児童生徒の実態、保護者の考え方、地域の実態等を踏まえ、学校の責任と判断において決定されるものであり、毎年見直しを行い、より適切なものとなるようにしていくことが必要であると考えております。今後とも、教育現場において条約の趣旨が十分反映されるように努めてまいりますので、よろしく御理解賜りたいと存じます。  答弁、終わります。