愛媛県議会議員 菊池伸英 Official Site

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議会報告

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平成24年県議会報告 議会録

おはようございます。 菊池伸英です。
10月の声を聞き、各地で稲刈りが始まり、また、柑橘農家では、これから極わせ、わせミカンの収穫が始まるほか、中晩柑類へ袋かけなども始められるころとなりました。 きょう10月1日は、もともとはネクタイの日だそうですが、朝夕は随分過ごしやすくなりましたものの、まだまだ昼間は暑い時間帯もあり、クールビズの期間も今月末まで延長され、温暖化の影響、あるいは異常気象のあらわれか、引き続き気象予報と地震速報、また、政局からも目が離せないといったところです。 さて、県議会に席を置かせていただき、初の質問となります。愛媛県民の皆さんのために自分はここで何に貢献できるのかと初心をかみしめ、長年各地域の発展に御尽力されております諸先輩方の御指導を仰ぎながら、一歩ずつ着実に歩んでまいりたいと思います。 知事初め、関係理事者の明快なる御答弁をお願い申し上げ、質問に入らせていただきます。
まず初めに、地方への権限・財源の移譲についてお伺いいたします。 行財政改革推進の一環として、平成元年の第2次行革審の国と地方の関係等に関する答申において、いわゆる道州制導入の検討が要請されてから、既に四半世紀が過ぎようとしています。 昨今では、中央集権体制の制度疲労も重なり、道州制はもはや避けては通れない行政改革の喫緊の課題となっています。さらに、デフレ、円高、国外への産業流出といった経済先行きの不透明感に加え、人口減少と少子高齢化による税収の減少が危惧される状態下では、行政の合理化は必須の課題であるとも言えます。 このような状況の中、さきの国会では、社会保障と税の一体改革関連法案の成立によって、将来、消費税が10%になることがほぼ決定いたしましたが、この消費税の地方への配分に当たっては、道州制推進知事・指定都市市長連合の地域主権型道州制の実現に向けた要請書において、今後の道州制の導入に向けた消費税の地方税化が掲げられているほか、全国知事会からも、国に対し、地方分権改革の実現に地方税財源の確保・充実が不可欠である旨の提言がなされているところです。 現在の法人2税では、社会保障関係経費を賄うための財源が景気の動向によって大きく左右される状態にあります。そのようなことから、道州制の導入や消費税の地方税化は、地域独自の効率的な行政運営を行うためにも、困窮した地方財政を救うためにも、是が非でも取り組んでいかなければならない急務であると考えます。 国の出先機関改革法案については、さきの国会への法案提出が断念されたことにより、地方自治体が振り回された感があり、多くの批判を受けているところですが、民主党政権が進める地域主権改革、出先機関改革については、四国においても、四国広域連合を設立し、平成26年度中の地方移管を目指して4県一丸となって取り組まれているところであり、今後の道州制を見据え、出先機関改革の早期実現を望むものであります。 そこで、まず、お伺いいたします。 今後、地域主権改革が進み、国からの権限と財源の移譲が具体化されると、それに伴い地方の責任やリスクも当然大きくなると思われますが、地方が新たに背負うこととなる責任についてどのような認識を持っているのか、お聞かせください。 また、さきの国会では、特例公債法案を可決しないまま閉会するという異常事態が起きました。今後もこのようなことが続けば、県政の実施に支障を来すおそれがあり、安定かつ自立した財政基盤を整備していくためにも、自主財源の確保は最大の懸案であり、県税収の確保対策が何より重要となってまいります。 現在、県の税収確保に向けた取り組み状況はどのようになっているのかについてもお聞かせください。 次に、公の施設の見直し状況についてお伺いいたします。 地方財政にも公会計に発生主義の概念が取り入れられ、バランスシートによる資産項目が公開されるようになりました。 企業会計では、維持経費が赤字状態の資産や現金化が困難な負の資産を把握し、経営の大きな指標としています。 愛媛県の財務書類に附属されている有形固定資産明細表などの各種資料を見ると、生活インフラから各種施設までさまざまな資産状況が記載されていますが、その資産がどれくらい有効に活用されているのか、もしくは負担となっているのかという資産の価値評価が、一見しただけではわかりづらい状態でした。 当然、自治体ですから、企業会計のような利益追求型の資産活用は極めて難しいと思いますが、とはいえ、その価値を生かし切れず、実質的に県民負担となっている資産については、早急に改善していかなければならないと考えます。 公営住宅や公営企業局の一部、財団法人など、県と市町が同じような形態で運営しているものは、統廃合してもよいのではないかと思います。 現在、県では、公の施設のあり方の見直し方針に基づき、県の公の施設について、施設の設置目的が時代や県民ニーズに適合しているか、機能などが市町や民間等の施設と競合していないか、管理運営が利用目的に照らして効率的、弾力的に行われているかなどといった観点から、指定管理者制度を導入している施設も含めて見直しに取り組まれていると聞いております。 逼迫した財政状況の中、さまざまな負担感が増大している県民の民意を反映し得る健全な県政運営のためにも、広く県民が利用する公の施設について、しっかりと健全度を担保した資産活用とその公開が肝要であると思います。 そこで、お伺いいたします。 有効に活用されている公の施設とそうではないものを見きわめることが重要であり、方針に基づく見直し状況を県民全体にわかりやすく伝えるための取り組みが必要であると思いますが、これまでの取り組みと今後の対応に関するお考えをお聞かせください。 引き続いて、県出資法人についてであります。 県出資法人は、行政が直接対応することが困難な、または、行政が直接対応するよりも効果的、効率的に実施することが可能な分野において、民間部門では対応ができない公共的な事業を民間の経営ノウハウ等を生かしながら実施するために設立したものであり、現在、県内には43の県出資法人があります。 近年の厳しい財政状況から、県は、これまで行政改革の一環として、県出資法人改革プランを策定して集中的に改革や見直しに取り組み、平成23年度からは外部の専門家による県出資法人経営評価専門委員会を設置し、県が資本金等の4分の1以上を出している22の法人を対象に、経営評価が行われていると聞いております。 この経営評価専門委員会では、法人の自己点検の結果である経営評価検証シート等により、経営状況を把握し、経営評価指針に基づき、出資法人の役職員数や給与制度を初め、法人の収支構造、監査体制、県の関与が適正であるかといった視点で評価を行い、改善に向けた意見等を付して、県のホームページにも結果が公表されております。 しかしながら、現在は各法人の検証シートが別々に公表されているため、法人間の比較がしづらく、専門委員会がまとめた経営評価結果の総括についても、法人全体を捉えた評価でまとめられているため、個々の法人の状況がわかりにくくなっているように思われます。 そこで、お伺いいたします。 例えば、経営状況や見直し内容について、全法人の比較を項目ごとに数値化するほか、年度による推移もわかりやすく表示するといった可視化、さらには、現在の経営評価指針に基づく評価項目に加え、法人の設立当初の目的の達成状況や他の法人の事業との類似性の有無といった項目も加えるなど、わかりやすい指標を充実させる必要があるのではないかと思います。 県出資法人の経営評価の公表のさらなる可視化、指標化について、お考えをお聞かせください。 次に、県内中小零細企業への側面支援についてお伺いいたします。 県内経済の活性化は、県政にとりまして、まさに緊急の課題です。IT化やグローバル化に加え、長引くデフレの問題、さらには、円高による製造業の海外移転等によって産業形態が大きく変わろうとしている中、従来のままの経済活性化の支援策にはもはや限界が来ていると感じます。 今後、成長が期待される産業や斜陽化している産業などの経済予測をしないまま、貸し付けや保証、補助金などの直接的な支援を行っても、逆に返済負担がふえる場合もありますし、目的の達成を見ないまま回収できないリスクもふえます。 県内のほとんどの事業所は中小零細であり、事業所単独での市場調査やみずからが置かれている状況分析が極めて難しい中、将来的な事業予測も立たず、利益も出ないまま、地域間競争のみならず、大手企業とのコスト競争にさらされ、多くの事業所は苦しい経営を余儀なくされています。 そのような県内の事業所に対しては、各種資金補助のような直接的な支援とともに、情報などの側面的な支援を行う必要性があると感じます。 今議会で議員提案されましたふるさと愛媛の中小企業振興条例にもありますように、県産品の需要の増進、豊富な人材、多様な技術など、愛媛が有する地域資源の有効活用に加え、例えば、現在自分が運営している事業に競合する事業所がどれくらいあるのか、また、それら他社の業績はどうなっているのか、愛媛に足りない業種や多過ぎる業種は何なのかなど、中長期的な企業運営に欠かせないマクロの観点からの広域な情報を提供することは、過度な競争の抑制に加え、需要分析、他業種への転換や進出にも有益なものであると考えます。 また、この私案は、自治体の安定した税収確保や支援事業の参考にもなり、県内経済活性化に大きく貢献することと思います。 そこで、質問ですが、現在、日本標準産業分類では、大分類で20種、中分類で99の業種に分かれておりますが、できる限り細かな業種ごとの分析データを情報提供することにより、起業や他業種への進出をバックアップしてはどうでしょうか、お考えをお聞かせください。 次に、南海トラフ巨大地震及び防災・減災対応についてお伺いいたします。 国が公表した南海トラフ巨大地震による最大級の地震の被害想定は、死者が32万人を超える甚大なものであり、非常にショッキングなデータでした。一方、有識者会議によると、津波による死者が全体の7割にも上り、迅速な避難によって津波の死者は8割減らせるとの見解も同時に出されました。 知事の提案説明にもあったように、この巨大地震は最大クラスを想定したもので、発生頻度が極めて低いということを理解した上、冷静に受けとめる必要がありますが、長い海岸線を持つ本県では、津波による被害が予想されます。 阪神・淡路や東日本大震災の経験を踏まえ、建物の倒壊や津波の被害から県民の命や財産を守るよう万全を期すとともに、被害を最小限に抑えることは、行政の使命であると考えます。 東日本大震災では、行政機関も大きな被害を受け、行政機能が麻痺し、緊急対応ができなかったという苦い経験があります。行政機関はもとより、地域住民の防災意識を高め、迅速対応の必要性を周知しなければならないとともに、安全確保のための施設や避難路の整備は必須課題であると認識しております。 くしくも私たちは、大災害を幾度か目の当たりにすることで、危機管理体制の必要性を十分に学び、その中における縦割り行政の弊害を思い知ると同時に、行政に求められる迅速で的確な判断の重要性など、多くの学びを得ました。 ことし2月、私たち県議会は、緊急事態基本法の早期制定を求める意見書を国に提出しましたが、これらの学びを真の防災活動に生かすためにも、この緊急事態基本法の成立を心から望むものであります。 当然、与えられた財源には限りがありますことから、同時に合理的な判断も必要であると考えますが、これらのことは決して対岸の火事ではなく、あす私たちに突きつけられるかもしれない非常に重要な問題だと思っています。 津波被害の軽減に向け、避難場所や避難路の確保など、県内市町も含め、現在の対応状況はどうか。また、今後、どのように進めていくのか、お答えください。 次に、県立学校の耐震化についてお伺いいたします。 本県の県立学校の耐震化率は、現在も全国下位のレベルであり、私たちの将来とも言うべき高校生が倒壊の心配される校舎に通っている状況にあります。 本来、学校は、地域の避難先として重要な拠点となるべき場所でもあります。そのような学校が、いつ来るかもしれない災害に対し、在学中の生徒の安全確保すら難しく、また、近隣住民の避難先としても十分ではない状態にあることはまことに憂慮すべき事態です。 今回の補正によって、県の管轄する学校の耐震化調査設計の予算が計上されました。文部科学省が推進する公立学校施設の耐震化の推進は、平成23年5月に施設整備基本方針を改正し、公立学校施設の耐震化について、平成27年度末までのできるだけ早い時期に完了させるという目標を打ち出していますので、ぜひとも施工を含めた早急な対応を行っていただきたいと考えます。 無論、少子化による生徒の減少で学校運営自体の見直しを含めて考えていかなければなりませんので、各自治体や教育委員会、近隣住民などが一体となり取り組む課題であることを重々認識し、お伺いいたします。 県立学校耐震化の促進に向け、どのような視点で学校の優先順位をつけ、どれくらいの期間をかけ、どう進めていくのか、お聞かせください。 最後の質問は、復興予算の流用についてであります。 9月9日、NHKで、東日本大震災復興予算19兆円に関する追跡番組が放映されました。 被災地のための約19兆円の予算編成は、1次補正4兆円、2次補正で2兆円、3次補正で9.2兆円で、今年度が3.8兆円の合計約19兆円であります。その財源の内訳は、所得税2.1%の増税を25年間続けることなどで10.5兆円を、不足分については歳出の削減などで賄うことは御案内のとおりであります。 私個人の所見では、60年の建設国債で賄うべきだったと思いますし、ガソリンの暫定税率のように、復興特別所得税が25年間の増税期間終了後も引き続いてしまうのではないかと大変危惧をしております。 さて、その番組で取り上げられた復興予算の使途ですが、驚くべきは、地震対策関連として沖縄の国道整備に約5億円の補助、利用者の安全確保のためと約3億円の国立競技場の補修費、また、反捕鯨団体対策関連費ということで約23億円など、実に205事業、約2兆円が被災地以外で使われているとのことでありました。 3次補正予算の9.2兆円の中に、経済産業省予算として1.2兆円があり、そのうち、企業などの国内立地の促進を図るための予算5,000億円が措置されています。 その内訳は、福島県の産業復興対策費として1,700億円、国内立地推進事業費補助金として3,300億円が措置されており、その補助金全510件、約3,000億円の採択のうち、被災地の岩手、宮城、福島の3県の採択は31件しかなく、残りの479件は他の都道府県での採択となっております。 これら指摘を受けた国の担当者は、「被災地には十分過ぎる予算を配分しているつもりだ」「しかし、ごく一部に復興との関係に疑問が生じる事業があるのは否めない」「限られた予算の中、今後は被災地の復興に向けた予算執行をさらに厳密に行っていきたい」と述べておりました。 県内においても国内立地推進事業費補助金が採択されたと聞き及んでおりますので、その内容をお聞かせください。 復興基本方針等に示された被災地への波及効果や、活力ある日本全体の再生という目的に沿って予算が使われていることは認識をしており、私は、被災地以外の事業が全て必要のないものだとは考えておりませんが、一般納税者の方々は、復興財源は被災地の復興のためだけに使われていると捉えているのではないでしょうか。 本県において、地震対策やそれに関連する事業として復興財源がどのように使われているのか、お聞かせください。 終わりに、国に対し、被災地のための医療の充実や子育て支援、あるいは経済復興に役立つ復興予算の使い方を切に望みますとともに、優先順位の的確性、執行の透明性などを十分考慮され、地方自治体と一丸となって日本の復興のかじ取りをしていただきたいと申し上げ、質問を終わらせていただきます。 御清聴ありがとうございました。

○(中村時広知事) 菊池議員に地方への権限・財源の移譲についてお答えさせていただきますが、今回、菊池議員の初質問ということで、どのような質問をされるか、大変関心を持ちながら拝聴させていただきました。 その中で、直接的ではないんですけれども、政治とは何なんだろうというふうなことを考えさせられるメッセージが内包されていたように思いますので、少し触れさせていただきたいと思います。 私も、この仕事をいただいてから2年間、この県議会で皆さん方と議論を積み重ねてまいりました。思うことは、それぞれ主張や立場の違いはあれども、議員の皆さんは、筋をしっかりと通して、主張をぶれることなく通された上での議論というのが積み重ねられてきたように思います。 私は、この知事の仕事をいただく前、松山市長として、市議会と11年間向き合ってまいりました。そのときに決して忘れられない出来事が2つございます。 1つは、最後の方でありましたけれども、当時の自民党松山市議団と共産党市議団の皆さん、これはもう主張も理念も全く異なるわけでありますけれども、私の目の前でその両会派が相談をし、スクラムを組んで議会の人事をとっていくと、委員長ポストや副委員長ポストをとっていくという、私も二十数年間政治生活を行っていますけれども、決して起こり得ないような情景というのが目の前に展開されました。 そのときに、言い過ぎとは思いましたけれども、あり得ないと思いましたので、当時の自民党松山市議団、これはもう自民党を名乗るに値しないという少し強い調子でお話をした覚えがございます。 そして、もう一つは、当時、松山にとって最大の課題でありました、今もそうでありますけれども、水の問題をめぐってのやりとりでありました。 私が市長に就任したときに、前の市長さん、そして、議会の皆さんが総意で山鳥坂ダム中予分水というものを進めていたわけであります。この中身というのは、市民に水の料金を70%引き上げるという中身でありました。正直言って私は高いなと思いましたけれども、行政は継続でもありますから、議会の意思でもありますので、交渉に臨んだわけであります。 条件変更に伴いまして交渉が暗礁に乗り上げ、最終的には、国の方針でこれは中止になったわけであります。以後、二、三年の間は、自助努力を積み重ね、それでも足らざるところをどこに求めるかという議論をいたしました。 松山市というのは、人口52万人ですけれども、石手川ダムと地下水の2つしか水源がありません。およそこれだけの人口を抱えるまちで水源が2つしかないというのは、都市の致命的な欠陥であります。ましてや水の問題というのは、ともすれば病院等々にも影響を与えますので、人の命にもかかわるということで、第3の水源の問題が浮上しました。 約19の水源対策を比較検討した上で、実現性、安定性、コストの3つの要因から、黒瀬ダムの水ということを交渉するようにということを当時の議会が議決をもって決めていただいたところであります。 これを受けて私も交渉に臨みましたけれども、途中から、その議決に参加した一部の方々より、反対というのろしが上がりました。私の立場からすれば、はしごをかけて登ってみたら、はしごを外される、前線に出ろと言って、行ってみたら、後ろから鉄砲を撃たれる、そんな心境で向き合ったのが鮮明に記憶に刻まれています。 この2つの行動というのは、私にとっては決して忘れることはできません。 そして、菊池議員さん、当時の松山市議会議員として、両方ともその中心になってやっていたと記憶しておりますので、当然、共産党さんとの関係、そしてまた、水問題に対する思い、それは筋を通されるというふうに思っていましたので、今回、その質問は必ずあるのではないかというふうに思っていたわけであります。 残念ながら、その質問が今回なかったので、ぜひこれから論戦を積み重ねさせていただきたいと思います。 それでは、国からの権限・財源の移譲についてお答えをさせていただきます。 我が国の再生のためには、中央集権体制から分権型社会への移行は待ったなしの課題でありますが、同時に、地方分権はバラ色の未来を約束するものではなく、地方は、自主・自立の覚悟を持って、創意工夫のある行政運営とそれを支える足腰の強い組織づくりを進める責任があると考えます。 こうした思いから、知事就任以来、5つの意識改革を初め、課長級昇任試験制度の導入など、政策立案能力を発揮できる組織づくりを進めるとともに、二重行政の解消や総合力の発揮を目指し、チーム愛媛として県と市町の連携強化に取り組んでいるところであります。 今後とも、権限と財源を最大限生かせるよう、メニュー選択型行政から政策立案型行政への転換を図るとともに、議員御指摘の地方の税財源の確保については、社会保障と税の一体改革で一定の成果を上げた実績も踏まえ、先頭に立って強く主張してまいりたいと思います。 なお、四国広域連合、仮称でありますが、これは道州制を目指すものではなく、出先機関の受け皿として取り組んでいるものであり、関連法案の早期提出を強く求めてまいりたいと思います。 その他の問題につきましては、関係理事者の方からお答えさせていただきますので、よろしくお願いいたします。

○(長谷川淳二副知事) 4点お答えをいたします。 まず、地方への権限・財源の移譲についてのうち、税収確保に向けた取り組み状況についてのお尋ねでございますが、分権改革を推し進めるためには、地方の果たすべき役割に応じた税財源の充実強化と同時に、自主財源のかなめである税収の確保を図っていく取り組みも極めて重要であると考えております。 このため、本県では、課税自主権の活用の一環として、県民や関係団体の御理解をいただき、森林環境税や資源循環促進税などを導入しており、平成24年度には約14億円の税収を見込んでおります。 また、税の公平性の観点から、昨年度策定した新しい行政改革大綱に平成27年度の徴収率全国順位10位以内を数値目標に掲げて、徴収率の向上に取り組んでおります。 徴収率は、平成23年度には前年度比0.13ポイント上昇の96.5%、全国順位は前年度比2位上昇の23位となっており、滞納繰越額も、ピークでありました平成14年度に比べ、約38%減少の41億円まで縮減を図ったところであります。 本年度は、新たな対策として、県と市町の税務職員の相互併任や特別滞納整理班の設置などにより、さらなる税収確保に取り組んでいるところであり、今後とも適正課税と効果的な徴収に努めてまいりたいと考えております。 次に、公の施設の活用等の取り組みと今後の対応についてのお尋ねでございますが、県では、三位一体改革により危機的な財政状況に陥ったことから、公の施設について存廃も含めた見直しに取り組み、外部有識者を交えて必要性、有効性等の観点から検証、評価を行い、直営施設については平成19年に、指定管理者施設については平成22年に廃止、譲渡などの見直し方針を策定して、これに沿った対応を進めているところであります。 廃止、譲渡等の処分方針を打ち出した12施設のうち、これまで健康増進センター、東予・南予青年の家など10施設を廃止、譲渡したほか、医療技術大学を地方独立行政法人化し、これらの対応状況を県ホームページで公表しているところであり、今後とも着実に進めてまいりたいと考えております。 存続する施設につきましても、指定管理者制度を積極的に導入して、民間のノウハウ等の活用による一層のコスト削減と県民サービスの向上に努めており、毎年度、利用者数や管理運営状況等をモニタリングしております。 さらに、来年度末には大部分の施設が指定期間の更新時期を迎えますことから、管理運営状況等の検証結果をよりわかりやすく公表し、今後とも不断の見直しに努めてまいりたいと考えております。 次に、県出資法人の経営評価の公表についてのお尋ねでございますが、県では、平成13年度に産業振興系の3法人をえひめ産業振興財団として統合するなど、従来から県出資法人の整理を進めており、特に平成17年度に策定いたしました県出資法人改革プランに基づき、道路公社の廃止などの統廃合を行いますとともに、外部有識者の点検、評価を通じて経営改善や県の関与の適正化などに取り組み、その結果、県が筆頭出資者である法人数は、平成22年度末で35法人と全国で3番目に少なくなっているところであります。 さらに、平成23年度からは、これまでのフォローアップと新公益法人制度への移行などに対応するため、経営評価指針を策定し、外部有識者で構成する経営評価専門委員会による評価を行っているところであります。 これらの出資法人改革の取り組みにつきましては、評価結果の総括を初め、専門委員会の議論、法人ごとの評価結果と対応状況などを県ホームページで公表しており、今後は、グラフ化や一覧化など、より一層わかりやすい形での公表に努め、さらなる見直しにつなげてまいりたいと考えております。 最後に、復興予算についてのうち、県内の地震対策等における復興財源の状況についてのお尋ねでございますが、国では、復興の基本方針に基づき、平成27年度までの5年間の集中期間に19兆円程度の復旧・復興事業を実施することとされており、そのうち、全国的な防災・減災対策事業に1兆円程度を充てることが明記されているところであります。 この財源は、所得税等の時限的な引き上げ、いわゆる復興増税や歳出削減などで確保することとされておりまして、特に全国防災・減災対策事業につきましては、その地方負担分に住民税の時限的な引き上げ分を充てることとされ、本県も、平成24年2月議会において関係条例の議決をいただいたところであります。 復興財源を充当した事業で県が予算化し実施するものにつきましては、被災者支援、全国防災・減災対策など、国の予算上で示された区分に沿って適切に予算計上しているところであります。 具体的には、被災者支援につきましては、本県へ避難している児童生徒等の就学支援、あるいは災害ボランティアのコーディネートなど、全国防災・減災対策につきましては、緊急避難道路の整備、河川、海岸、港湾施設などの公共事業などになっております。 県といたしましては、被災地等の支援はもとより、南海トラフ巨大地震を踏まえた防災・減災対策などに、今後とも復興財源を適切に活用しながら、積極的に取り組んでまいりたいと考えております。 以上でございます。

○(上甲俊史県民環境部長)
津波被害の軽減に向けた対応状況についてのお尋ねがありました。 先般、内閣府が公表した南海トラフ巨大地震による本県の最大津波高は、宇和海沿岸市町で11mから21m、瀬戸内海沿岸市町でも4mから5mとなっており、このような大きな津波からは、とにかく逃げるということが何よりも重要と認識しております。 このため、県では、昨年度から県主催の津波避難訓練を実施するなど、逃げるという意識の啓発に努めているほか、避難路等の整備につきましては、国の新たな被害想定を踏まえて一時避難場所の見直しを行うよう、沿岸全市町に働きかけるとともに、津波被害の危険性が特に高い宇和海沿岸5市町に対しては、避難路への階段や手すりの設置等を支援しており、既に109カ所で整備が進められております。 そのほか、市町におきましては、海抜標示板の設置や津波避難ビルの指定など、地域の実情に応じた独自の取り組みが行われているところでございます。 また、現在、県独自の被害想定調査を行っており、来年6月をめどに取りまとめる調査結果を踏まえ、新たな対策を検討するなど、今後とも県民の命を守るための対策に万全を期したいと考えております。 以上でございます。

○(東倉勝利経済労働部長) まず、起業や他業種への進出のバックアップについて御質問がございました。 県では、えひめ産業振興財団を通じ、テクノプラザ愛媛において、創業から新分野進出等に係るワンストップ相談に応じますとともに、企業のニーズに応じて経営や技術関係の専門家を無料で派遣する等の支援を行っておりまして、その際、必要に応じ、各種統計分析データを活用しながら適宜適切な情報を提供するなど、この5年間で延べ約4,300回の助言等を行ったことで、78件の起業や新分野進出につながっております。 また、ことし7月からは、創業・起業支援スクールを新たに開講し、支援体制を強化したところでございまして、今後とも、創業希望者などに業種ごとの分析データや支援の成功事例等の情報を適切に提供し、起業や他業種への進出を積極的にバックアップすることで、本県経済の活性化や雇用の創出につなげてまいりたいと考えております。 次に、国内立地補助金採択案件について御質問がございました。 国内立地推進事業費補助金は、東日本大震災を契機とした産業の空洞化への対策として、サプライチェーンの中核を担う代替が効かない部品・素材分野と、将来の雇用を支える高い成長性が見込まれる分野の生産拠点の整備に対し補助することで、単なる災害復旧にとどまらず、国内への新たな投資を促進し、雇用の維持、創出を図り、日本全体の再生につなげようとするものでございます。 県内での採択状況は、代替が効かない部品・素材分野として、住友金属鉱山株式会社の自動車用蓄電池材料、帝人株式会社の排ガス装置及び車体・内装品材料、帝人テクノプロダクツ株式会社の高機能繊維の3件、また、高い成長性が見込まれる分野として、東レ株式会社の省エネ素材1件の計4件となっております。 なお、この補助金は、国が直接民間企業等に対して補助するものでございまして、国に確認をいたしましたところ、採択金額や具体的な事業内容は、企業情報に関するといたしまして、公表できないとのことでございますので、御理解をいただきたいと思います。 以上でございます。

○(仙波隆三教育長) 県立学校の耐震化についての御質問でございます。 県立学校の耐震化につきましては、耐震化完了年度を4年間前倒しし、平成29年度とする新たな目標を掲げて取り組んでおりまして、その優先順位については、防災面から、まず、災害発生時に特に配慮が必要な特別支援学校を、次いで、避難所に指定されている体育館、耐震診断に基づく緊急性の高い校舎等の順で整備を進めることとしております。 このような取り組みによりまして、本県の県立学校の耐震化率は、本年4月1日現在、58.2%で、引き続き全国最下位ではございますが、前年度に対する伸び率では、高等学校が4.6ポイント増で全国22位、特別支援学校が21.4ポイント増で全国1位、県立学校全体では6.5ポイント増で全国11位となっております。 県財政が非常に厳しい状況ではございますが、学校施設の耐震化は、在学中の生徒の安全のみならず、地域住民の避難拠点を確保する上でも不可欠な対策でありますことから、さらなる耐震化の促進に向け、今回の補正予算に耐震診断、改修設計等の経費を追加計上したところでございまして、来年度以降、毎年50棟程度の補強・改築工事を確保し、27年度末には特別支援学校の耐震化完了と県立学校全体で耐震化率90%の達成を目指すなど、引き続き全力で取り組んでいくこととしております。 以上でございます。